▲TOPへ

パチマガスロマガ

臨時復旧ver.

現役パチスロ開発者ジェイさんの回胴再発見

100円スロットは作れる? 開発者目線で語る実現の壁

皆さん、こんにちは。ジェイさん@発信する遊技機ブランドプロデューサーです。

最近、SNSでパチンコ・パチスロの貸玉料金引き上げが話題になっています。この話を聞いて、多くの方は5スロと20スロのような関係を想像するのではないでしょうか。貸玉料金が引き上げられ、今ある20スロをそのまま100スロとして遊ぶ世界です。

しかし、実はそんな単純な話ではありません。今回は極端な例として、20円パチンコ・100円スロットが登場したらどうなるのかを、開発者目線で考えてみます。

20円パチンコ 100円スロット|ジェイさん 回胴再発見|スマスロ パチスロ スロット 開発者

1分間に400円の壁

5円スロットは、現在の貸メダル料金の上限である20円より低いレートで営業するものです。機械の性能はそのままで、メダル1枚の価値だけが下がります。

一方、100円スロットは現在の上限そのものを5倍にする話です。SNSで話題になっているのは、遊技料金を定める風営適正化法施行規則第36条の改定について。現在はパチンコが玉1個4円、パチスロがメダル1枚20円を基準の上限としています。

ただし、この第36条だけを変えても、今の機械をそのまま高レート化できるわけではありません。同じ施行規則の第8条には、パチンコでは1分間400円相当、パチスロでは1分間おおむね400円相当を超えて遊技できる性能を規制する基準があります。

現在の4円パチンコなら、1分間に4円×100発で400円です。ところが1玉20円なら、同じ毎分100発で2,000円。第8条を変えない、つまり400円上限のままなら、単純換算では毎分20発、約3秒に1発のパチンコになります。

100円スロットも、400円相当はわずか4枚です。3枚掛けなら1ゲーム300円なので、現在の4.1秒ウェイトかつ3枚掛けのスマスロをそのまま使う発想では整合しにくくなります。

なぜリプレイ確率は約1/7.3なのか

パチスロの多くの機種で見かける「リプレイ確率 約1/7.3」も、実はこの規則と関係しています。

リプレイ|ジェイさん 回胴再発見|スマスロ パチスロ スロット 開発者

遊技機規則では、再遊技に係る条件装置の作動確率を原則73分の10以上としており、73分の10が約1/7.3です。リプレイは新たにメダルを投入せず次ゲームを遊べるため、メダルの消費速度を抑える役割も持ちます。

ただし、この約1/7.3だけで1分間400円の上限に収まっているわけではありません。4.1秒の最小遊技時間、最大3枚掛け、1/7.3以上の再遊技、出玉率下限など、複数の技術規格を組み合わせて現在のパチスロは作られているのです。

レートアップは7号機級の見直しになる…?

では、第8条の400円も5倍の2,000円へ変えればよいのでしょうか。

そうなれば4.1秒の最小遊技時間、3枚掛け、リプレイ確率約1/7.3、出玉率の上下限などを今のまま残すのかなど、現行の遊技機規則や解釈基準との整合を考える必要があります。

法令上、必ず遊技機規則の改正まで必要とは断定できませんが、20円パチンコ・100円スロットまで踏み込むなら、第36条だけの変更で終わるとは考えにくく、実質的には7号機(=遊技機規則改正)クラスの見直しになる可能性が高いと言えるでしょう。

100円スロットは今の20スロの5倍版ではない

100円スロットと聞くと、1ゲーム300円、万枚で100万円という超高射幸機を想像しがちです。しかし、実際に専用機を作るなら、たとえば1枚掛け専用、高確率のリプレイ、高ベース機、1ゲームごとの間隔が長い仕様…など、むしろ消費スピードを抑える方向へ進むかもしれません。

つまり、レートが変わったら、変わるのはメダルの値段だけではないということです。もし100円スロットが登場するとすれば、それは今のスマスロを5倍にした機械ではなく、今とはまったく違う遊び方を持った遊技機なのかもしれません。

もちろん、現時点で100円スロットや7号機の話が出ているわけではありません。あくまでひとりの開発者としての考察です。

それでも、もし新しいレートが大きな規則改正につながるなら、誕生するのは史上最も荒いパチスロではなく、史上最もゲーム間隔が長く、その1ゲーム1ゲームが熱く、大切に打たれるパチスロになるのかもしれません。そんな未来であれば、開発者として少し見てみたい気もします。

(C)円谷プロ (C)Eiichi Shimizu, Tomohiro Shimoguchi
(C)ULTRAMAN製作委員会3 (C)OK!!
現役パチスロ開発者ジェイさんの回胴再発見TOP