臨時復旧ver.
皆さん、こんにちは。ジェイさん@発信する遊技機ブランドプロデューサーです。
最近、SNSでRTに関する話題を目にする機会が増えています。RTと聞くと、5号機のART機やリプレイ確率が上がる状態をイメージする方も多いと思います。ただ、RTを本当に理解するうえで重要なのは、リプレイ確率が変わることそのものではありません。
大事なのは、いつ、どの条件で、リプレイ確率を変えてよいのかです。
まず大前提として、パチスロのリプレイ確率は自由に変えられません。
遊技機規則では、リプレイ確率は設定ごと、規定数ごとに、あらかじめ定められた値でなければならないとされています。さらに通常時のリプレイ確率は73分の10以上、つまり約1/7.3以上である必要があります。多くの機種で通常時のリプレイ確率が1/7.3付近になっているのは、この規則が背景にあります。
では、なぜRT機ではリプレイ確率が変わるのでしょうか。実は、規則でリプレイ確率の変動が認められている契機が5つあります。
内部的にボーナスを引いたタイミングで、リプレイ確率を変動させることができます。いわゆるボーナス内部中のRTです。ノーマルタイプで、ボーナス成立後にリプレイが連続しやすくなるリプ連仕様は、この仕組みを使っています。
5号機の『アクアビーナス』のように、リプ連が熱いゲーム性は、この条件を活用した代表例です。

2つ目は、ボーナス図柄が表示されたときで、簡単に言えば、ボーナスを揃えたときです。
ジャグラーやニューパルサー、ハナハナシリーズなどのノーマルタイプでは、ボーナス中にリプレイが成立しません。これは、ボーナス中だけリプレイ確率をゼロに変動させているためです。つまり、RT機という印象がないノーマルタイプにも、実はRTの仕組みは使われています。
3つ目は、ボーナスが終了したときです。
ボーナス終了後に専用のRT状態へ移行する仕様は、この条件を使っています。ビッグボーナス終了後に一定ゲーム数のRTへ移行するハナビシリーズなどが代表例です。
4つ目は、特定の図柄の組合せが表示されたときで、たとえば特定リプレイ、チャンス目、ベルこぼし目などを契機に、別のRT状態へ移行させる仕様です。
ここがRT機やART機を理解するうえで、最も重要なポイントです。ボーナス成立中やボーナス中を除いた通常遊技中に、あらかじめ決められた出目が表示された場合、リプレイ確率を変動させることができます。近年のAT機では、常にボーナス内部中に置く設計が多いため、この特定出目契機のRT移行は使いにくくなっています。
5号機以降のART機では、ART準備中にベルこぼし目が出るのを待ってRT状態を移行させる仕組みが多く使われました。ART機でナビが出ない準備中が存在する理由は、打ち手がベルを取りこぼし、RT状態が切り替わるのを待っているからです。
5つ目は、ボーナス終了後、または特定出目表示後のあらかじめ定められたゲーム数を消化したときです。
これは、50G固定や100G固定のように、決められた固定ゲーム数を消化したあとで状態を切り替えるための条件です。『新ハナビ』で花火GAMEを20G消化すると通常状態に戻るのは、この契機を使っています。

ここで押さえておきたいのが、RTには有限RTと無限RTがあるという点です。有限RTは50Gや100Gのようにゲーム数で終了するRTで、無限RTはゲーム数では終わらず、ボーナス成立や特定出目などの別の変動契機まで続くRTです。
注意したいのは、通常時にただ一定ゲーム数を消化しただけで、自由にリプレイ確率を変えられるわけではないという点です。変動契機�Dはあくまで、ボーナス終了や特定出目を起点にした固定ゲーム数消化である必要があります。
5号機の天井RT機では、変動契機�Bでボーナス終了後に長い低RT状態へ移行させ、変動契機�Dで規定ゲーム数消化後に高RT状態へ移行させることで、実質的な天井を実現していました。

RTとは、単にリプレイ確率が変わる状態ではありません。
●ボーナス成立時
●ボーナス図柄表示時
●ボーナス終了時
●特定出目表示時
●規定ゲーム数消化時
この5つの変動契機の中で、あらかじめ決められたリプレイ確率へ移行する仕組みです。
重要なポイントとしてRTの仕組みは遊技機規則で決められているため、内規で定められた有利区間のリセットによってRTをリセットすることもできません。RTの切り替えは、あくまでここまで紹介した5つの変動契機によって行われます。
RTは規則の中で許された限られた条件を使い、ゲーム性を作るための設計技術です。
何を契機に変わり、どの条件で戻るのか。
この視点を持つと、出目や状態移行の意味が、今までより一段深く見えてくるはずです。