臨時復旧ver.
皆さん、こんにちは。ジェイさん@発信する遊技機ブランドプロデューサーです。
今回は、10月5日導入の『スマスロパリピ孔明』に搭載された「チェリーバンバン」を、パチスロ開発者の目線で掘り下げます。

チェリーバンバンは8G間、約1/1.8でチェリーが出現する高確率状態です。しかし、通常時の小役確率は原則として自由に変動できません。
では、このチェリー高確率はどうやって実現しているのでしょうか?
従来のAT機には、レア役の出現率が変わったように見せる仕組みとして、押し順による停止形の違いを利用する「押し順管理」や、リール演出を使う「疑似遊技」などがあります。

一方、本機が採用しているのは「リアルボーナス(リアボ)」です。リアボ中は通常時とは異なる小役確率を設定できるため、見せかけではなく、本当にチェリーの内部抽せん確率を高くしています。
ここで注目してほしいのが、強チェリー停止時の払い出し表示(PAYOUT)です。強チェリーが停止しているにもかかわらず、PAYOUT表示は「0枚」です。

実はこの強チェリーの停止形が、本機のリアボを開始させる図柄の組み合わせです。本機の強チェリーは従来機のような小役入賞ではなく、ボーナス揃いを意味しています。
リアボ消化中であるチェリーバンバン中は普段の3枚掛けから「2枚掛け」に変化します。8Gのチェリー高確率は、リアボ中だからこそ実現しているわけです。
さらに面白いのは、リアボが揃うまでの過程です。
本機ではチェリー成立時、右リールの押し位置による4択のゲーム性が存在します。択当てに失敗して弱チェリーが停止すると、1枚役が入賞して1枚払い出されます。
つまり、この1枚役はリアボが揃うことを阻害しているということです。反対に、1枚役の入賞を回避できればリアボが揃い、強チェリーの停止形となります。いずれの小役も入賞していないため、払い出しは0枚です。まとめると「払い出し1枚なら失敗、0枚なら成功」。出目だけでなく、PAYOUT表示からも結果を読み取れるのです。
多くの媒体では、弱チェリー1/206.1、強チェリー1/595.8という「小役確率」が公表されています。ただし、厳密にはこれらは内部的なフラグ確率ではなく、リール上に停止する出目の出現確率です。強チェリーには4択成功だけでなく、択不問で出現するものも含まれています。
『L東京喰種』の赫眼状態は下段リプレイ(設定1で1/1260.3)の成立が契機です。一方、本機は強チェリーになるかどうかに、押し位置というプレイヤーの選択が介在します。高確率状態に入る「入口」自体をゲーム性にしている点が、大きな特徴だと感じます。
この仕組みから思い出すのが、山佐の『リノ』シリーズに搭載された「トマトチャンス」です。こちらも小役の入賞を回避してリアボを揃える、択当ての面白さを備えていました。

ただし、リノはリアボ消化後の状態が重要なのに対し、本機はリアボ中をチェリー高確率として活用しています。
山佐はAT機においても、『スマスロ転生したらスライムだった件』や『スマスロ アイドルマスター ミリオンライブ! ネクストプロローグ』など、リアボを使った独自路線のギミックに挑戦してきました。
本機の魅力は、チェリーを高確率にする仕組みだけでなく、そこへ至るまでにプレイヤーの選択を組み込み、出目と払い出し表示の両方に意味を持たせたことです。本機を打つときは、チェリー停止時のPAYOUT表示にもぜひ注目してみてください!
